志賀シェフインタビュー 前編

プロフェッショナルインタビュー vol.01 シニフィアン・シニフィエ 志賀chef

先日デビューした志賀シェフ監修の強力粉
アン・ヴィクトワール」と「フローリッシュ」。

麦の絵が描かれた紙袋入りの5kgサイズでご用意しておりますが、みなさま、もうチェックいただけましたでしょうか?

実際にこの粉を使い、クオカスタジオでもレッスンを行ってくださったシェフに
直接お話をお伺いしました!

志賀シェフインタビューその1

■ 志賀勝栄シェフプロフィール ■
1955年生まれ、新潟県出身。
(株)アートコーヒー、(株)ユーハイムを経て2006年、東京の三宿に「Signifiant Signifie(シニフィアン シニフィエ)」をオープン。
著書:「酵母から考えるパンづくり」(柴田書店)、「ホームベーカリーでつくる シニフィアン・シニフィエの高加水パン&ドイツパン」(毎日コミュニケーションズ)、「パンの世界 基本から最前線まで」(講談社選書メチエ)など。

パンに自分を合わせるのではなく、
生活の合間をうまく使ってパンを作る。
散歩するようにゆったりした気持ちでいることがとっても大事です。
志賀シェフインタビューその2
「誰でも作りやすくて、おいしさの奥行きがある粉を」

cuoca:
早速ですが、今回プロデュースされた粉の特長を教えてください。

志賀シェフ:
まずアン・ヴィクトワールですが、これは国産小麦だけでブレンドしています。
味や製粉方法の違い、ブレンドの仕方などをいろいろ試行錯誤しました。
目指したのは、「誰でも作りやすくて、おいしさの奥行きがある粉」。
これは灰分がポイントなんです。
おいしさを考えるとここはちょっと多めにしておきたい。
灰分が多いとおいしさに深みが出るのと、発酵が楽しめるというか。
で、たんぱく含有量は11%前後になるようにして。
扱いやすさとおいしさ、そこのバランスを実現したかったんです。

「パン作りに必要な、ゆるさ。」

cuoca:
では、フローリッシュのほうは?

志賀シェフ:
これは国産だけでなく他の麦もブレンドしているんですが、
「一粒の麦が持っている要素をまるごと入れる」という考え方をしています。
麦って中心と外側では例えばたんぱく含有量も灰分も全然違うんです。
ひとつの麦のいろいろな箇所を使うと、前後にぶれている成分が合わさって、その麦の平均値になるんですね。
それが味の奥行きを作ることと、パン作りに必要な「ゆるさ」を作るのにとても良いんです。

cuoca:
「ゆるさ」、といいますと?

志賀シェフ:
システマチックにパンを作るときにはじゃまになることもありますが、家庭製パンの場合はそうじゃないと思います。
普段の生活の中に、例えば、洗濯の合間とか、ミルクあげた後とか、買い物行って帰ってきてから、とか・・・
合間合間にパンを作る。そういう「ゆるさ」があったほうがいいと。
そんなイメージを、粉を作るときに製粉会社さんに伝えました。

cuoca:
なるほど。
何分後に次の作業を、このタイミングでこれをしなければ!
というのではなく、ある程度時間を置いても平気だよと。

志賀シェフ:
より自由に作る人の時間に合わせて、おいしいと思えるパンが作れる。
そういうのはどうかなって。
みなさんお店で使うような製パン用の機械はお持ちじゃないですし。
生地もね、ずっとこねてるとだんだんしまりすぎちゃったりして洗い物してから続きやろうとか、そんなふうに休ませながらやってやると、とてもなめらかないい生地ができてきたりするんですよ。

志賀シェフインタビューその3
「ゆったりした気持ちで何回も作る。(短期間で!)」

cuoca:
今日のレッスンでも、パンの工程だけじゃなく、パン作りに向き合う心構えをたくさん教えていただきました。

志賀シェフ:
いつも言っているのは、散歩するようにゆったりした気持ちで、パンに自分を合わせるんじゃなく、ご自身の生活スタイルの合間に作ること。
そこがとっても大事です。
なんでみなさん忙しい思いをして家でパンを作るかっていうともちろんよりおいしく、と無添加のものを、っていうのもあると思うけどご自身がその世界に入り込んでリラックスするとか、「パンを焼く」以外にもきっと目的があるでしょう。
だからすごく真剣に取り組むというよりは、そういう気持ちを持ってやってみる。
そうすると今までと違うパンができたりするんですよ。

cuoca:
ホームベーカリーを使って手軽に作るのもありですか?

志賀シェフ:
この粉ならホームベーカリーでも何でもいけるはず。食パンでも、成形パンでも。
でもね、やっぱり手ごねで成功させたいっていうのがあるなら、とりあえず回数をこなして経験値をあげましょう。短期間にね!
前回やった記憶が薄れる前に次をやることが大事です。
一発でうまくやろうっていうんじゃなくてね。ゆったりした気持ちで何回も作る。
5kgあったら20回くらい作れるから、ちょうどいいんじゃないかな。

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インタビューの様子は後編に続きます!
 「この粉なら他にどんなレシピがおすすめですか?」
 「シェフが仕事に向かわれるとき、心がけていることはなんですか?」