アイスクリームやプリンに欠かせない、甘い「バニラ」の香りをつける材料として、すっかりおなじみの「バニラビーンズ」。プリンだけでなく、パウンドケーキやシフォンケーキなどの焼菓子や、紅茶、ミルクなど飲み物にも幅広く使われている、甘いスパイスです。ラン科の植物の一種で、さや状の果実であるバニラビーンズは、収穫されたばかりの状態では、ほとんど香りがありません。丁寧にゆっくり時間をかけて発酵させることにより、あの独特の甘い香りが生まれます。お菓子作りに使用するときは、黒くて細い棒状の「さや」の中に詰まっている小さな種(ビーンズ)を取り出して、使用します。プリンの生地に入っている小さな黒いつぶつぶの正体が、このバニラビーンズです。
一方、バニラエッセンスやオイル、バニラエキストラクトは、アルコールやオイルに、このバニラビーンズを漬け込み、香り高いエキスを抽出したものです。スーパーなどでも手に入りやすいエッセンスやオイルは、合成バニリンと呼ばれる人工的に作られたバニラの香りを付けたもので、お手頃な価格で販売されています。どれも使いやすい液体状で、保存もしやすく、手軽に使うことができますが、特にプリンやアイスクリームなど、本来のバニラの香りを求めるなら、やはりバニラビーンズそのものがおすすめ。プロのパティシエは、産地にこだわって品種を使い分けているというほど、お菓子の仕上がりに違いが出るスパイスなのです。
バニラビーンズは、マダガスカル、インドネシア、タヒチ、メキシコなどが主な産地ですが、同じバニラでも産地により香りや特徴が大きく異なります。
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※それぞれに相性の良いお菓子をご紹介していますが、どちらもお好みに合わせてあらゆるお菓子にお使いいただけます。


直射日光・高温多湿を避け、冷暗所にて保存してください。長期保存の場合は冷凍することも可能です。冷蔵庫などで保存中に、表面に斑点が出ることがありますが、これはバニラの油成分が低温下で凝固したためです。また、細い針状の結晶がつくのは、バニラビーンズに含まれている成分(バニリン)です。どちらも体に害などはありませんので問題はありませんが、開封後は乾燥しないように密封して、早めに使い切ることをおすすめします。
バニラの種をこそげ取った後、煮出した後のさやにもいい香りは残っています。このさやを洗って十分に乾燥させれば、再びいろいろな物にバニラの香りを移すことができます。例えば、砂糖に入れておけば、バニラがふわっと香るバニラシュガーに。また、バニラと一緒に、お好みのドライフルーツを洋酒やシロップへ漬け込むだけで、甘くて優しい香りのする漬け込みフルーツが完成します。ホットミルクやミルクティを作るときに、牛乳と一緒にバニラの香りを煮出すのもおすすめです。


生地にバニラの香りを付けて
バニラの甘い香り漂うクリーム
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