春を身近に感じる素材「桜」、ひとくちに桜といっても花や葉など使う部分によっても味わいが大きく変わります。
さらに、パウダーやペースト状など加工によって適している使い方も変わってきます。桜のお菓子を上手に作るには、まず素材を知りましょう。
桜そのものの味・色・香りを感じることができるのは桜の花ならでは。
お菓子やパンには華やかにトッピングしたり、刻んで生地に混ぜ込んだりしてご使用ください。桜茶や桜ご飯などのお料理にもお使いいただけます。
味 | 色 | 香り |
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桜の花の風味を強く感じる | 生地にはほとんど着色しない | 桜の花の香りを強く感じる |
◎ | △ | ◎ |
独特のさわやかな香りが桜の葉の特徴です。
桜餅をはじめとする和菓子はもちろん、おにぎりやお寿司を包んだり、蒸し物、焼き物などに使っても香りよく仕上がります。きれいな緑色を強調したい時は「青漬け」 をお使いください。
味 | 色 | 香り |
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桜の葉の風味を強く感じる | 生地にはほとんど着色しない | 桜の葉の香りを強く感じる |
◎ | △ | ◎ |
桜の花や葉を加工して作られるペーストは、味や色もつきやすく、香りもしっかりと残るのが特徴。
クリームやあんこ、スポンジ生地などへの混ぜ込みがしやすいのも使いやすさのポイントです。
味 | 色 | 香り |
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独特の酸味、塩味を感じる | 天然の着色料でしっかり着色 | 桜の香りを感じる |
◎ | ◎ | ◎ |
スポンジ生地やクッキー生地などへの練りこみや、粉糖のように仕上げに使うことができるのがパウダーの特徴です。
フレーク状のものは、粒が大きく色味がきれいなので、トッピングやアイシングに混ぜ込んで使うと華やかに仕上がります。
味 | 色 | 香り |
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味は控えめ | 着色は控えめ | ほんのりと香る |
○ | ○ | ○ |
ムースやゼリーなどの冷菓から焼き菓子まで幅広く香りづけに使うことができるのが、リキュールやエッセンス類。
味や色はほとんどつきませんが、風味に奥行きを与えます。他の桜素材にプラスして使用することで、ワンランク上のお菓子に仕上がります。 また、色をつけたくないお菓子や着色料で自分好みの色をつけたい場合にもおすすめです。
味 | 色 | 香り |
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ほとんどない | ほとんどしない | はっきりと香る |
△ | △ | ◎ |
桜の風味のついたシロップです。
お好みのドリンクに混ぜたり、アイスクリームやパンナコッタなどのデザートにかけるだけで、手軽に桜風味を楽しむことができる便利なアイテムです。
味 | 色 | 香り |
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桜の味わいと甘みを感じる | シロップにより異なる | 香料により強く香る |
○ | ○ | ○ |
風味をしっかり残したいなら、花や葉そのものの素材に近いもののほうが風味が強くなります。ですから、パウダーよりもミンチのほうが桜の風味を強く感じます。ミンチやパウダーなら、生地にも練りこみやすく、風味よく仕上がります。ただし、焼き菓子になると、熱で香りが飛びやすいのでエッセンスやリキュールなどで香りをプラスすると味のバランスがよくなります。
桜の花パウダーや桜の葉パウダーは、花や葉をフリーズドライ加工してパウダー状に粉砕しているので、天然そのままのやわらかな発色です。さらに色づけしたい場合は着色料と合わせ使いをするか、着色料がプラスされている「サクラ・プラス」などを使用すれば、桜の味、色、香りをしっかりとつけることができます。
香りのみをつけたいのであれば、エッセンスです。 リキュールは、香りと味(風味程度)がつきます。そこにエッセンスを少量プラスすると香りが強化され味わいに奥行きがでるので合わせ使いをするのが一番のおすすめです。
シロップ類がおすすめです。とろみがあるものは、アイスやヨーグルトにかけたりデザートソースとしても使えるので、手軽に桜の香るデザートに変身します。その他、牛乳に加えて桜ミルクやリキュールやソーダなどとあわせて桜カクテルにするのもおすすめです。