今回のゲスト
柳瀬久美子さん
お菓子屋さんのパントリーでのアルバイトがきっかけでお菓子職人の道へ。その後渡仏し、4年間のフランス生活を送る。帰国後1993年フードコーディネーターとして独立。雑誌・広告媒体のフードコーディネート、企業の商品開発、著書本などで料理・お菓子を制作。自宅で少人数制のお菓子教室も主宰している。著書に「お菓子な人生」六耀社、「白いお菓子」主婦と生活社他。

庭のこと

私の家には猫の額ほどの小さな小さな庭があります。そこで私は何種類かの植物とメダカを育てています。クリスマスローズ・スミレ・すずらん・ワイルドストロベリー・ブラックベリー・ドッグローズ・ローズマリー・アイビー・オリーブが我が家の庭のメンバーです。
毎朝コーヒーを淹れたらマグカップを持って庭のベンチに腰掛けて植物たちを眺めるのが朝の最初の日課です。鳥のさえずりを聞きながら、グリーンの色も鮮やかになり元気よく育ってくれている植物たちの成長を見ていると、私も今日一日ガンバロー!という気分になります。

時間のある日は庭の手入れをします。大して広くない庭でも放っておくと虫に食い荒らされるし、雑草ははびこるし庭仕事をする日は結構大変です。
植物は大好きなのに、虫は大嫌いな私。絶対に虫には触りたくありません!ましてや毛虫類やその親の蝶々や蛾は私の天敵!嫌いと言うよりもコワイのです。だから庭仕事をする日はどんなに暑くても絶対に長袖・長ズボン。手にはビニール手袋をしています。最近お気に入りの手袋をホームセンターで見つけました。以前はお掃除用のビニール手袋をしていたのですが、大きすぎて葉や茎を上手につかめずにいたのですが、この薄手のビニール手袋は手術用の手袋みたいに手にぴったりとフィットしているので作業がとてもしやすいのです。
下草になって枯れ始めてしまった葉をカットしたり、ワイルドストロベリーの伸び放題のシュートを整理したり、雑草を抜いたり、繁りすぎて風通しの悪そうな葉をカットしながら、悪い虫はいないか、病気にかかっていないかなどをチェックします。
竹で編んだ大きなちりとりはお気に入りで、落ち葉の季節にはとても重宝しています。

メダカは2年前にお世話になった編集者の方のお宅から分けて頂いたのですが、今年初めて卵を産みました。親メダカと一緒にしておくと食べられちゃうから小さな別の水鉢に移してメダカの保育園を作りました。こちらも毎朝親メダカの水鉢を覗いて、子メダカがいると掬って保育園に移すのが最近の私の日課です。糸のように細い子メダカちゃんですが、一生懸命泳ぐ姿が健気で可愛らしくて長い時間見ていても飽きません。
植物もメダカも犬や猫の様に表情があるわけでもないし、お喋りが出来るわけでもないのですが、それでも長い時間一緒にいると情が移ってきてなんとも可愛らしい家族の一員、という感じがしてきます。

今庭では毎日、ワイルドストロベリーとブラックベリーが少しづつですが必ず収穫出来ます。収穫出来たものを口に入れると甘くて酸っぱい自然の味がします。一日の収穫量はほんの僅かですから収穫したら冷凍しておきます。ある程度の量になったら今年はサマープティングを作る予定。
サマープティングはイギリスの伝統菓子です。サンドウィッチ用のパンを使って土台を作りその中にたっぷりのベリー類をさっと煮て作るジェリーを流してたものです。「プティング」と言っても蒸したり、焼いたりしないベリーの味のぎゅっと詰まった爽やかな食感。オーブンを使わないところも夏のお菓子作りとしては嬉しいですね。固まって型から抜いたらパンの表面にもたっぷりのベリーソースをしみ込ませた深紅のプティングにゆるくホイップしたクリームを添えて食べるともう最高!

...そんなお菓子を自分の育てた植物で作れたらきっと特別に嬉しいシアワセな味になるんじゃないかしら?と、今から作れる日を楽しみにしています。


cuocaで買える柳瀬久美子さんの本
白いお菓子
おうちでつくれるかわいいお菓子
VALRHONAグリュエドカカオ100g
お気に入りの理由は食感が楽しいから。風味が良いのは勿論ですが焼き菓子に加えたときのクランキーな食感が好き。野菜料理にちょっと散らしても香ばしくて美味しいです。

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