

近年、日本でも知られてきたガレット・デ・ロワは、フランスでは新年のお祝いに欠かせない伝統菓子です。
家族や仲間が集まる新年のパーティーで、ガレット・デ・ロワを囲んで楽しんでみませんか?
ガレット・デ・ロワとは?
ガレット・デ・ロワはフランスの伝統菓子で、ベツレヘムを訪れた東方の三賢人によって、イエス・キリストが神の子として見い出されたという公現祭(エピファニー)の日に食べます。

フランス北部はパイ生地にアーモンドクリームを入れたガレットタイプのもの、フランス南部ではオレンジフラワーウォーターで風味付けしたブリオッシュ生地にドライフルーツやオレンジを飾ったリング状のものを食べるそうです。
最近ではガレットタイプが主流になりつつあるようで、エピファニーの頃になるとケーキ屋さんやパン屋さんではこのガレット・デ・ロワが山積みになり、みんなこぞって買い求めます。
ガレット・デ・ロワの楽しみ方
ガレット・デ・ロワの楽しみといえば、フェーブが誰に当たるかですね!フェーブはもともと乾燥した豆を使っていたので、フランス語で空豆を意味する「フェーブ」と呼ばれていますが、今では陶器製のかわいらしい人形が使われています。

切り分けたガレット・デ・ロワの中からこのフェーブが出てきた人は、王様(女王様)になれるのです。王様(女王様)になった人は王冠をかぶってその日一日みんなから祝福されます。
家族や友達と集まって一年のはじまりにフェーブをめぐって大騒ぎ。フランスではこれを食べないと一年がはじまらないとまで言われるほどです。
基本からアレンジガレット・デ・ロワレシピ
15cm 少人数用
抹茶のガレット・デ・ロワ
★★★☆☆中級
パイ生地の中のアーモンドクリームを抹茶味にアレンジした、緑茶にも合う和風ガレット・デ・ロワ。抹茶の風味豊かな香りと鹿の子大納言が味のアクセントになっています。
18cm 大人数用
ブリオッシュのガレット・デ・ロワ
★★★☆☆中級
フランス南部風のバターたっぷりのブリオッシュ生地で作るガレット・デ・ロワ。パン自体を王冠に見立てて、ドライフルーツやナッツで華やかにデコレーションします。
ガレット・デ・ロワ模様のバリエーション
ガレット・デ・ロワは、パイ生地とアーモンドクリームのとてもシンプルなお菓子ですが、特徴的なのはその表面の模様です。この模様にはそれぞれ願いがこめられています。
模様の意味を知り、願いをこめて一つ一つていねいに飾り包丁(レイエ)を入れてみては。

月桂樹(葉っぱ模様)
意味「勝利」

太陽(渦巻き模様)
意味「生命力」

麦の穂(矢羽模様)
意味「豊穣」

ひまわり(格子模様)
意味「栄光」
ガレット・デ・ロワ飾り(月桂樹)包丁の入れ方
【1】8等分になるように、対角線をひく。

【2】対角線から時計回りに、左側の葉っぱを描く。

【3】右側の葉っぱは重なるように、半分だけ描く。

【4】葉っぱに葉脈を描く。

本場フランスのガレットデロワのお話
フランスではクリスマスが終わると、街のケーキ屋さんやパン屋さんにガレットが並び始め、1月6日当日だけではなく1月の終わり頃まで楽しみます。
中のクリームはアーモンドクリームが一般的だと思われがちですが、実はフランジパーヌというアーモンドクリームとカスタードクリームを合わせたものがフランスでは人気です…